2022年06月29日
秘密分散技術で不要な時はデータを「無意味化」
「無意味化」とは、「意味を無くす」ということです。つまり「データの無意味化」というとデータ自体を意味の無いものにしてしまうことになるのですが、ZENMUは、まさしくデータ自体を意味の無い形にするソリューションです。
当然、無意味なままではデータとしての価値がなくなってしまいますが、必要な時だけ、意味のある形に戻すのも、また、ZENMUのソリューションです。
ZENMUは、秘密分散技術、中でもAONT(All-or-Nothing Transform)方式の考え方に基づき、データを無意味化します。 秘密分散技術は、公開鍵暗号方式の一つであるRSA暗号(発明者である3人の名前、R.L.Rivest、A.Shamir、L.Adlemanの頭文字をつなげて命名)の発明者の一人、A.Shamirが鍵の管理を無くす方式の1つとして、1979年に論文を発表しました。秘密情報を n個の「分散情報」に分け、任意のk(≦n)個集めると秘密情報が復元するというものです(閾値分散)。
AONT方式は、1997年にRSA暗号の発明者の一人であるR.L.Rivestが鍵の管理を無くすことのもう一つの方式として論文で発表しました。この方式は、情報の符号化/暗号化と分散を組み合わせたもので、Shamirの原理に基づいた閾値分散によるものとは異なり、全ての分散情報が揃わない限り、復号できないというものです。
AONTは、(1)分散ファイルの総合計が元データの大きさとほぼ等しい、(2) 分散ファイルの数や大きさの比率を比較的自由に設定することが可能、(3)処理速度が早いなどの特徴があり、コンピュータ処理に適した秘密分散法ということができます。
ZENMU は、この技術により、データを意味の無い形で分散保管し、分散片が集まった時にだけ意味のあるデータに復号します。
「情報(データ)は必要な時だけ情報として利用し、不要な時は無意味化しておく」、これがZENMUのセキュリティです。